アプローズの坂下です。
最近インバウンドも復活しつつあり、中国からのお客様も増えてきつつあります。また、異
文化理解研修を受講された方の中では、渡航が再開され出張で現地に赴く方、赴任で中
国に滞在することになった方などがいらっしゃり、現地からの生の声を沢山聞かせていた
だいています。
とはいえ、まだまだ中国ビジネスでは異文化を感じることが沢山あります。特に、「ビジネ
スにおいての指示出し、指示受けのコミュニケーションは日本と中国では異なる」というこ
とります。
日本では分からないことがあったら5W3Hを使って聞く、確認することを求められます
が、中国では明確な指示を出すことを求められます。
私もかつて、香港の広告代理店で勤務していたころ、曖昧な指示を出したばかりに想定と
違うものがあがってきたことがあります。「これは意としているものと違う!」と言う私に、
「そう指示しないあなたが悪い!」と逆に言われたことがあります。
日本に帰国してからは、曖昧な指示を自分なりに解釈をして仕事をすると「全然違う!確
認しないあなたが悪い!」と怒られたこともあります。
これは、どちらが良い、悪い、の話ではなく、習慣の違いとも言えるでしょう。
中国とビジネスをしている人の話を聞くと、トラブルや悩みの多くが「サンプル品が全く違
うものが上がってくる」、「指示と違う成果物が出てくる」があがります。
日本サイドの話を聞くと「中国の人は適当に仕事をするな」という印象ですが、中国側の
立場から聞くと「ぼんやりとした指示しか出さずにあとはよろしくって言われても」という嘆
きもあります。
まずはお互いのビジネス文化の違いを知り、その距離感を掴むことが先決。「思ったより
違う」という距離感の遠さを知った上で、自分たちができるコミュニケーションや対応法を
考えていくのが、遠回りのようで実は近道だったりするのです。
日中異文化理解講座は、トラブルに効く薬をお渡しするのではなく、何故そうなるのか、と
いう理解を深めることを大切にしながら進めています。また、全く中国ビジネスが初めて
の方には異文化理解のいろはから、普段から中国と関わっているけれどうまくいかないこ
とがある、という方に向けては実際の事例を取り上げるなど、カスタマイズの研修が可能
です。
是非お問い合わせください